総合商社7社の年収ランキング【2026年最新】平均年収・年齢・初任給を有価証券報告書で比較

総合商社7社の年収ランキング 平均年収・初任給を有報で比較 始め方・ビジネス

2026年3月期の有価証券報告書によると、総合商社7社で平均年間給与が最も高いのは三菱商事の2,112.5万円で、三井物産2,058.9万円、伊藤忠商事1,991.2万円が続きます。7社のうち6社が前期から増えており、減ったのは双日の1社だけでした。

「総合商社の年収は本当に2,000万円を超えているのか」「会社によってどれくらい差があるのか」「新卒の初任給はいくらなのか」。就職や転職を考えるとき、まず気になるのはこの点だと思います。ネット上には多くのランキングがありますが、年度や数字の定義がそろっていないものも少なくありません。

この記事では、7社が2026年6月に提出した有価証券報告書(以下、有報)の「提出会社の状況」の数字だけを使い、年度と定義をそろえて並べます。あわせて、数字を読むときの注意点、各社が有報で説明している給与の決め方、各社の新卒採用ページで確認できた初任給を整理します。総合商社という業態そのものは総合商社とは?ビジネスモデルと大手5社の実像で解説しています。

総合商社7社の平均年収ランキング(2026年3月期)

対象は、業界団体である日本貿易会が資料で用いている7社(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅・豊田通商・双日)です。いずれも決算期は3月で、2026年3月31日現在の数字です。

順位社名平均年間給与前期比平均年齢平均勤続年数
1三菱商事2,112.5万円+3.9%42.3歳17年7か月
2三井物産2,058.9万円+3.1%42.0歳17.4年
3伊藤忠商事1,991.2万円+10.3%42.0歳17年9か月
4住友商事1,840.3万円+5.5%43.3歳18年3か月
5丸紅1,784.4万円+4.4%42.5歳17.8年
6豊田通商1,421.4万円+7.7%43.0歳16.7年
7双日1,257.2万円△1.3%40.5歳14.7年

※出典:各社「有価証券報告書(2026年3月期)」の「提出会社の状況」。万円未満は四捨五入。前期比は各社有報の「平均年間給与の対前事業年度増減率」の記載値。三井物産は有報が千円単位(20,589千円)、他6社は円単位。

上位3社が2,000万円前後に並び、4位・5位の住友商事と丸紅が1,800万円前後、豊田通商と双日が1,200万〜1,400万円台という3つのグループに分かれます。1位の三菱商事と7位の双日の差は855.4万円です。

一般に「5大商社」と呼ばれる三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅の5社に限ると、平均年間給与の単純平均は約1,957.5万円です(編集部計算)。7社では約1,780.8万円になります。ただし「5大商社」は公的機関や業界団体の用語ではなく、社員数の違いも反映しない単純平均である点にご注意ください。

前期からの増減(2025年3月期→2026年3月期)

前期(2025年3月期)の数字も、各社の前期の有報で確認しました。

社名2025年3月期2026年3月期増減額増減率
三菱商事2,033.4万円2,112.5万円+79.2万円+3.9%
三井物産1,996.4万円2,058.9万円+62.5万円+3.1%
伊藤忠商事1,804.6万円1,991.2万円+186.6万円+10.3%
住友商事1,744.3万円1,840.3万円+96.0万円+5.5%
丸紅1,708.8万円1,784.4万円+75.6万円+4.4%
豊田通商1,320.3万円1,421.4万円+101.1万円+7.7%
双日1,274.3万円1,257.2万円△17.1万円△1.3%

※増減額は円単位の有報数値から編集部が計算。

順位そのものは前期と同じです。目立つのは伊藤忠商事で、増加額186.6万円、増加率10.3%はいずれも7社で最大でした。2位の三井物産との差は、前期の191.8万円から67.7万円まで縮まっています。

一方で、利益の順位と平均給与の順位は一致していません。2026年3月期の決算短信では、伊藤忠商事の当期利益(当社株主に帰属する当期純利益)は9,003億円で5大商社の首位でしたが、平均年間給与は3位です(決算の比較は総合商社とはを参照)。平均給与は利益だけで決まるのではなく、社員の年齢構成や給与制度、どの社員を集計に含めるかにも左右されます。この点は次の章で整理します。

なお、2026年3月期の有報では、7社とも「平均年間給与の対前事業年度増減率」の欄が設けられていました。三菱商事などの報告書では、従業員の状況の記載場所も前期の「第1 企業の概況」から「第4 提出会社の状況」に移り、従業員の給与の決め方に関する方針が並べて書かれています。

数字を読むときの注意点

有報の平均年間給与は、同じ基準で開示された貴重な一次情報です。ただし、そのまま「その会社に入ればもらえる額」と読むと誤解につながります。注意したい点を5つ挙げます。

提出会社単体の数字である

表の数字は、各社本体(提出会社)の従業員だけを対象にしたものです。連結の従業員数は、たとえば三菱商事で63,037名、伊藤忠商事で114,570人いますが、子会社の社員の給与は含まれていません。グループ会社に就職する場合の目安にはならないということです。

職種を分けない平均である

有報の「提出会社の状況」の表は、職種別の内訳を示していません。各社の採用ページを見ると、三菱商事は総合職とバックオフィス職、伊藤忠商事は総合職とビジネスエキスパート職、三井物産はGlobalとRegional、豊田通商はグローバル職と地域限定職、といった区分を設けています。平均年間給与は、こうした区分をまとめた数字として読む必要があります。

賞与・時間外手当を含む(含まれる範囲は会社ごとの注記に従う)

各社とも注記で、平均年間給与に賞与を含むと明記しています。そのほかに含まれるものは、会社によって書き方が違います。

社名平均年間給与に含まれるもの(有報の注記)
三菱商事超過勤務手当及び賞与
三井物産賞与及び超過勤務手当
伊藤忠商事賞与、従業員持株会制度の特別奨励金
住友商事賞与、時間外勤務手当及び在宅勤務手当
丸紅賞与及び基準外賃金
豊田通商賞与及び基準外賃金
双日賞与、超過勤務手当、基準外給与

集計に含める社員の範囲が会社ごとに違う

もっとも見落とされやすいのがこの点です。総合商社では、子会社や出資先に出向している社員が多く、その人たちを従業員数に含めるかどうかが会社によって異なります。

社名従業員数他社への出向者注記の要点
三菱商事5,328名1,644名(含む)出向者を除いた就業人員数は4,456名
三井物産5,333名1,127名(含む)嘱託552名、海外事務所現地職員112名は含まない
伊藤忠商事4,125人国内826名・海外295名ほか(含む)休職者、定年後再雇用等の有期雇用従業員を除いて算定。就業人員数は3,078名
住友商事4,938人1,639人(含む)嘱託366人を含む。嘱託を除いた平均年間給与は1,890.7万円(+5.6%)
丸紅4,225人1,349人(含む)出向者を除いた人員数は3,279人
豊田通商2,466人除く就業人員数で表示(社外からの出向者は含む)。平均年齢・勤続・給与は海外現地社員92人を含まない
双日2,519名542名(含む)出向者を除いた就業人員数は2,094名

豊田通商だけが、社外への出向者を除いた「就業人員数」で表示しています。住友商事は嘱託を含めた平均を表に載せ、嘱託を除いた平均を別に注記しています。厳密に同じ条件の比較ではないことを踏まえて、ランキングは「おおよその水準の違い」として読んでください。

平均値であり、年度は2026年3月期

有報の数字は平均値で、中央値ではありません。平均年齢が40.5〜43.3歳、平均勤続年数が14.7〜18年3か月の集団の平均ですから、20代の社員の年収とは別物です。また、数字は2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)のものです。各社とも賞与を含めて計算しているため、業績が変われば翌期の数字も動きます。

総合商社の年収が高い理由|各社が有報で開示する給与の決め方

「なぜ総合商社の年収は高いのか」については、さまざまな説明が出回っています。ここでは、各社が有報に自ら書いている給与の決め方に絞って紹介します。共通しているのは、賞与を会社の業績や個人の成果に連動させる仕組みです。

社名有報に記載された給与の決め方(要旨)
三菱商事「経営戦略2027」で策定した定量目標と業績連動賞与を連動。支給原資は業績に応じて相応に変動する仕組み。報酬水準は「市場競争力ある水準を維持する」
三井物産「Pay for Performance」の考え方。月例給は職務・役割や市場水準等で決め、賞与には会社業績に連動する部分と個人の成果・貢献度を反映
伊藤忠商事「成果に応じたメリハリある評価・報酬」が基本方針。賞与は目標管理に基づく個人の業績評価に加え、会社業績等を踏まえて決定
住友商事基本給に職務・役割の大きさ(Pay for Job)、賞与に個人・組織・会社全体の成果(Pay for Performance)を反映。最上位等級では年収の約30%が会社業績と連動
丸紅基本報酬(資格ごとの年額)と変動報酬で構成。変動報酬は、基本報酬に全社業績に連動した比率と前年度の評価に応じた比率を掛けて決め、7月と12月に支給
豊田通商基本報酬としての固定報酬と、業績連動報酬としての賞与で構成

※出典:各社「有価証券報告書(2026年3月期)」の「従業員の状況等」。双日は同項目で人材戦略の詳細を別の章に委ねており、本記事では給与の決め方を確認していないため掲載していません。

このように、総合商社の給与は「月々の給与+業績で大きく動く賞与」という構造をとる会社が多く、各社がそれを有報で明示しています。総合商社の利益は、近年は出資先の事業から取り込む利益の比重が大きくなっています(総合商社とは参照)。その利益が賞与を通じて社員の年収に反映される、という関係は、各社の開示から読み取れる範囲の説明です。

住友商事は、報酬水準を外部専門機関の報酬市場調査データ等を参考に確認しているとも書いています。三菱商事の「市場競争力ある水準を維持する」という方針とあわせ、各社が他社や市場と比べて給与水準を決めていることがわかります。

初任給の比較(各社の新卒採用ページ)

初任給は有報には載っていないため、各社の新卒採用ページで確認しました。掲載されている年度や前提が会社ごとに違うため、表の「掲載の前提」もあわせてご覧ください。

社名学部卒大学院卒掲載の前提
三菱商事(総合職)350,000円385,000円2028年度入社(海外大学正規留学生採用選考)の募集要項に「2026年度実績」として記載。バックオフィス職は学士卒・修士卒とも260,000円
三井物産(Global)340,000円375,000円「26年4月予定」と表記。Regionalは学卒330,000円、院卒365,000円
伊藤忠商事(総合職)360,000円400,000円2028年度新卒採用の募集要項。入社後3か月の試用期間中は大卒340,000円、院卒375,000円
住友商事335,000円375,000円2027年度入社の募集要項(2026年1月現在)
丸紅350,000円385,000円2027年度入社のオープン採用の募集要項
豊田通商(グローバル職)330,000円350,000円2027年度入社の募集要項(2025年7月1日現在)
双日――新卒採用ページで初任給の記載を確認できなかったため掲載しない

※いずれも月給。各社採用ページの記載(2026年10月2日確認)。

掲載年度がそろっていないため、表の数字で順位をつけることはしません。ただ、確認できた範囲では、各社の総合職に相当する区分(三井物産はGlobal、住友商事はプロフェッショナル職、豊田通商はグローバル職)の学部卒初任給は、月33万〜36万円の範囲にあります。

伊藤忠商事の初任給

伊藤忠商事の2028年度新卒採用の募集要項では、総合職の処遇は大卒360,000円、院卒400,000円です。入社後3か月間は試用期間で、その間の初任給は大卒340,000円、院卒375,000円と書かれています。賞与は年2回で「業績に連動」とされています。

同社は2025年4月に「事務職」を「ビジネスエキスパート職(BX職)」に変更しており、BX職の処遇は大卒・院卒とも265,834円(試用期間中250,000円)です。総合職の採用実績は2024年度134名、2025年度129名、2026年度127名で、2028年度の採用人数は120名程度とされています。

就職・転職を考える人が見ておきたいこと

平均年収のランキングは入口としては便利ですが、就職や転職の判断材料としては一部にすぎません。一次情報で確認できる範囲で、ほかに見ておきたい点を挙げます。

職種区分と採用人数

前述のとおり、各社は総合職とそれ以外の職種、あるいは転勤の有無による区分を設けています。どの区分で応募するかによって、初任給も担う仕事も変わります。採用人数は、伊藤忠商事が総合職120名程度(2028年度)、住友商事が100名程度(2027年度入社)、丸紅のオープン採用の採用実績が2026年度102名などと公表されています。各社の本体の従業員数が2,000〜5,000名台であることを考えると、毎年の採用はその数%にあたる規模です。

なお「三菱商事の就職難易度」など、選考倍率については各社の公式資料で数字を確認できなかったため、本記事では扱いません。

仕事の中身

年収の高さは、仕事の中身と切り離して考えられません。日本貿易会は商社の機能として、商取引、リスクマネジメント、事業開発・経営などを挙げています。具体的な業務は商社の仕事内容とは?営業と貿易事務が実際にやっていることで、厚生労働省の職業情報提供サイトのデータをもとに解説しています。

本体かグループ会社か、総合商社か専門商社か

有報の数字は本体の社員のものです。総合商社のグループ会社や、特定分野に強い専門商社に就職・転職する場合は、その会社自身の有報や採用情報を確認してください。専門商社の特徴は専門商社とは?総合商社・メーカー・卸売業者との違いで整理しています。

よくある質問

Q. 総合商社で一番年収が高いのはどこですか?

2026年3月期の有価証券報告書では、三菱商事の平均年間給与2,112.5万円(21,125,472円)が7社で最も高い数字です。2位は三井物産の2,058.9万円、3位は伊藤忠商事の1,991.2万円でした。いずれも提出会社単体の平均で、賞与を含みます。

Q. 5大商社の平均年収はいくらですか?

一般に5大商社と呼ばれる三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅の平均年間給与(2026年3月期)を単純平均すると、約1,957.5万円です(編集部計算)。最も低い丸紅でも1,784.4万円でした。なお「5大商社」は公的・業界団体の用語ではなく、日本貿易会は双日・豊田通商を加えた7社で整理しています。

Q. 伊藤忠商事の初任給はいくらですか?

同社の2028年度新卒採用の募集要項では、総合職が大卒360,000円、院卒400,000円です。ただし入社後3か月の試用期間中は、大卒340,000円、院卒375,000円とされています。ビジネスエキスパート職は大卒・院卒とも265,834円(試用期間中250,000円)です。

Q. 有価証券報告書の平均年収は、入社したらもらえる額の目安になりますか?

そのままの目安にはなりません。平均年齢42歳前後の社員の平均であること、職種を分けない平均であること、業績に連動する賞与を含むこと、出向者を含めるかどうかが会社ごとに違うことが理由です。若手の給与水準を知りたい場合は、初任給と各社の給与制度の説明をあわせて確認するのが確実です。

まとめ

  • 2026年3月期の有価証券報告書では、総合商社7社の平均年間給与は三菱商事2,112.5万円、三井物産2,058.9万円、伊藤忠商事1,991.2万円、住友商事1,840.3万円、丸紅1,784.4万円、豊田通商1,421.4万円、双日1,257.2万円の順。
  • 7社中6社が前期から増加。伊藤忠商事は+10.3%(+186.6万円)で増加率・増加額とも最大、双日のみ△1.3%。
  • 数字は提出会社単体・職種を分けない平均で、賞与を含む。出向者や嘱託の扱いは会社ごとに違い、厳密に同じ条件の比較ではない。
  • 各社は有報で、賞与を会社業績や個人の成果に連動させる給与の決め方を開示している。
  • 初任給(各社採用ページ)は、総合職に相当する区分の学部卒で月33万〜36万円。掲載年度がそろっていない点に注意。

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参考・出典

※本記事は公開日時点の有価証券報告書・各社採用ページにもとづく一般的な解説です。平均年間給与は各社の定義による提出会社単体の平均値であり、個人の年収を示すものではありません。特定の企業への就職・転職を推奨するものではありません。

(公開日:2026-10-02/貿易ラボ編集部)

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